それぞれの春


文字通りの就職浪人となると言っていた息子だが、結局卒業はしたけれど、研究生という立場というか名前で大学にもう一年在籍することになった。在籍しつつ再度希望の職種にトライするらしい。研究生という制度、私はよく知らないけど、要は就職浪人の学生のため?なんちゃって。昨日、学費を納入。昨年までよりは随分安いものの、やれやれ・・・。こんな時代なのでもしかしたら今年も就職できないかもな、覚悟を決めなきゃなと、いつだったか夫が言っていた。本人は内心不安で一杯だろうと思う。口では、「人手の足りなさそうな第一次産業にいざとなったら行くからいいんだ」とか言ってるけどね。そんなに簡単にはいかないだろう。心配だけど、息子の人生だから、彼の思うようにやってみればいいと思う。


専門学校を卒業した下の子は、確信犯のプー太郎だ。自分は就労を開始するのに準備に時間のかかるタイプとか言っちゃって。この人が一番危なっかしいが、兄弟の中では最も色々あって考え抜いているので、自分に自信があるみたいだ。時々は私も「い・・・いつになったらバイトからスタートするのかね」と喉まで出かかるけど、表向きはどーんと構えているおかあさん?車の免許もパスポートもないプーなので、市が発行している住基カードを申し込む予定。写真付きにすると公的身分証明書として使える。なにしろ、春から学生証がないから。



就職4年目の一番上の子は、転勤してまだ日が浅いこともあり、なかなか大変そうだ。とにかく忙しい。しかし、結婚相手もまだいないし(結婚したら、パートで働くという選択肢が増える)、第一仕事の上に結婚など大変と思っているし、かといって専業主婦はいやだし、大体専業主婦でいたくとも環境が許さないかも、そしてこの不況。となれば、大変でも今の仕事を続けていくしかないでしょう。体を壊さないか、母としては心配だ。しかし、これも子どもの人生だ。子どもが考え悩み判断選択していくでしょう。要請されれば、応援はするよ。


私は、今遠近両用コンタクトを試している最中だ。数日前眼科に取りに行って来た。一週間装着してみて問題なければ、これで行きます。義姉が2,3年前から遠近両用コンタクトレンズを愛用していて、なかなか調子が良いというので、私も試してみることにしたのだ。今までは普通の近眼用のハードレンズだったのだが、老眼が進んだせいか、このレンズで1.5も見えるようになってしまった。当然近くのものが見ずらい。新しいレンズは、近くを見るのが夢のように見えやすくなった。夢のようにどころか見えすぎて、鏡で顔を見て、あるいは地下鉄でふと自分の掌を見て、がっくり。見えないことは、幸せでもあったのだ。そして、遠くは以前より見えない。視力1.0にしたから。初めは慣れるまで違和感があったけれど、じきに慣れるだろう。老眼問題が解消されると、随分と目が疲れないような気がしてきた。目が疲れないと、新しいことをしてみたくなる。春だものね。


がん患者だけど、やはり守りばかりじゃつまらない。守りより攻め。新しいことにトライすると、前頭葉が活発になり、気分転換になるしね。4月は毎週末にドラムサークルの講座を受ける。たったの4回だけど、一応ファシリテーターの真似事もするみたいなので、楽しみだ。


もう一つ企んでいることがある。もし4月と7月の乳がん検診で、異変がなくてこのままホルモン療法だけでまだ行けそうなら、7月に受けたい講座がある。これは試験に受かれば資格が取れて、多少社会貢献の道もあるみたいだ。合格率は低いし、
まあ受けても受からないだろうけれど、受講するだけでも今の自分がやっていることに多少役立つことは十分想像できるので、受けたいのだ。



夫は、日勤になってからというもの毎夜のように飲み会です。まったく!と注意すると、自分は人気があるからと自惚れる。断われない性格は、遺伝ね。