がんについて思うこと


もうすぐ術後18ヶ月目の検診だ。前のブログを消してしまったので、思いつくことを書いておこう。

乳がんとわかった時、どうやら肺に転移しているよ!ということになり、いきなり第4ステージの患者となった私。初めの予定では、術後放射線治療を終えた後に抗がん剤治療を開始するだろうとドクターに言われていた。やれウイッグをどうする、やれがんは情報戦だからドクと語れるように自分がこれから使う抗がん剤の名前くらい覚えないとなど、心の準備をしていたら、思ったより経過が良いのかがんの顔つきが良かったのか、抗がん剤治療は延期された。そのまま1年半を迎えることとなった。半年ごとに胸部CT。3ヶ月ごとにエコーで肝臓や鎖骨、両胸などをチェック。ホルモン感受性が陽性なので、治療はホルモン療法。ノルバデックスの後発薬タスオミンを一日2錠、毎回「あれ、どこに刺したんでしたっけ?」と看護士を悩ませるお腹に打つお注射リュ―プリンを三ヶ月に一度。費用は三割負担で、毎回3万数千円プラス薬代数千円で、約4万円である。ふう。ホルモン剤の副作用は、幸運にも心理的にはほとんど影響を感じていない。でも、鼻の下の産毛が以前より濃くなった気がする(爆)ので、これは副作用かなあ。女性ホルモン減ってますもの。抗がん剤治療を受けていたら私ならすぐにネを上げそうだから、それに比べればこんな副作用はたいしたことないけれど・・・。


がんとの戦いについては、がんを抗がん剤で強く叩き潰すという発想ではなく、がんに出きるだけ長く眠っていてもらいたい、おとなしくしていて欲しい、共存してあげるからお願いね、という考え方でいる。ドクターから治療の提案を受けた時、がんの休眠療法の本を読んでいて、あ、これねと思う。兵糧攻めも大事なので、赤肉、脂肪、乳製品、甘いお菓子類はなるべく控えめにしている。最近はちょっとダレてきたが・・・。マイタイプの乳がんの大敵女性モルモンを増やさないためだ。

心構えで一番大事なことは、希望だと思う。ついで、僅差で、深刻じゃないファイティングスピリット。深刻じゃない、というところがポイントだよ。こういう心境を目指しているつもりだが、常にとはいかない。3番目に情報。がんは情報戦だと認識する。自分の命のことなので、寝ている場合じゃない。そう思ってきた。しかし、そう思えるのは抗がん剤治療をしていないため、基本的にいつも心身共に具合が良いからだと思う。自分が具合が悪くないからできること。だから、抗がん剤治療に苦しむ患者さんがいつかテレビで、自分達を土俵に立たせてと言っていたけど、その通りだと思う。苦しすぎる治療は、戦いの土俵にすら立つのが大変なのだから。


こんなふうに思っているので、抗がん剤治療は受けなくてすめばそれに越したことはないと思う。でも、乳腺外科のドクターも、放射線科のドクターも、いずれは抗がん剤を使うだろうと言っていたからには、今後遅かれ早やかれ抗がん剤使用の時が来るかもしれない。その時はやはりそれを選択して、「これは良く効く、そしてがん細胞にのみ効果を強く発揮して、健康な細胞にはダメージを与えない」とイメージして、実験して?みるかなあ。


仕入れた情報を元に考えるに、やっぱりがんは医療の助けを借りながら、己が自然治癒力を高め自分で治すものだと思う。患者である自分が主体的に関わる方が、妙な言い方だけど「楽しい」し。

がんの贈物 という考え方も、がんになってから初めて知ったが、確かに良いことが増えた気がする。命が懸っていると思わなかったら到底続かなかったダイエットや運動のおかげで、健康度がアップした。がんなのに、健康度アップなんて思ってもみなかった。知識が増えた。癌関係の本を何冊も読んだけど、結局がん治療に良いことは、心身にも良いのだ。


長くなったので、続きはまたにします。