ポイントは、 間(あいだ)


問題解決のポイントは、結局思考を柔軟にってことなんだなと思う。柔軟な思考って、0か1じゃないのだということを、昨日の面談で学ぶ。デジタルじゃなく、アナログで考える、と。


主治医の悲報を知った前日、バイオリンの生演奏を聴いていた時、ふと自分の肺にある影は、消えるんじゃないかという期待を感じた。がん患者にとって、よくなると期待することはとても大切と、サイモントン療法の本にも書いてあったが、期待するったってねえ。悪くならない程度でいいやという治療なのだし、そもそも。と思うものだから、治る、なんていう期待は持っていなかったけれど、心の奥底では治りたい、治りたいと思っていたのかもしれない。だからなのだろうが、バイオリンの音を聴いていたら、いやいや癒されるわあと思っていた。それで、ふと、影が消えるかもと期待できる気がしたのだった。根拠はもちろんない。ただ、期待が生まれたのは本当なのだ。


それで、昨日の面談でこの話をしたら、消える、なくなるかもしれないという考えは、0か1の考えだ。それはあまり好ましくないと。あっと思った。それではと、薄くなるかもしれない、小さくなるかもしれない、に変更した(笑)。消えるかもと思って消えなかったらがっかりだけど、少し薄くなるという期待なら、期待通りじゃない時、それほどでもない。この次の肺のCTは、今月末だ。今までは、やはり「影が大きくなってませんように、数が増えてませんように」という思いで検査を迎えたけれど、今回は違うよ。影が薄くなってるかもしれない、と期待できる心境なのだ。乳がんの最初の手術から二年かかって、やっとここの心境になれたかな。なんか嬉しい!

楽しんで検査を受けてらっしゃい、と相談者は言った。はい、この感じでは、そういう気分でいけそうです。心配しながら待つんじゃなくて、期待して待つ。ダメ元でも、待っている間、どうせなら良い気分でいた方が体にいいだろうし。

今月の出来事を話すと、主治医のことはあったけれどでもそれをも含め、充実していましたね、と言われた。
それから、○さんは日々を楽しんでますね、と言ってくださった。思わず、実はそうなんですよ、先生、わかってますね!と私は言った。忙しかったから疲れたでしょうという労いの言葉を、随分周囲の友人知人から言ってもらい、それはもちろんあり難い。けれども私には「楽しんでますね」はかけていただく言葉として、最高に嬉しい言葉でした。


がんを持ちながら、どう人生を設計していくのか。人生のキャリア、という言葉も昨日聞いた。言葉の力を感じる。またボチボチがんばろうって思える。