まずはフリから真似から言葉から

昨日の日記で「近々」と書いたけれど、実は今日が乳腺外科の受診日だった。肺のレントゲン、両方の胸のマンモグラフィー。そして、胸、脇、肝臓のエコーと触診。マンモグラフィーは一年ぶり。今日それがあるなんて全く予想してなかったのだが、意外とひるまなかった。一応「もうそろそろ何かしら異状というものが、来るのかな、来たら、いつかテレビで見た女性登山家で乳がんになった人―田部井さんでしたでしょうか―の真似をして、「おお、来たか〜」くらい自分に言ってみたい、と思っていたしね。目標「キモの座った患者のフリ」、えへへ。

検査が終わり、ドクターの診察とお話。まあレントゲンだからだけど、肺の影も大きさに変化ないみたいだし、その他の検査も異状ないということで、「いいじゃない!」と。また、胃がんの世界でも乳がんの世界でも、TS1を隔日で飲む用法が広まって来ていると言っていた。そして、昨年春に再発として発見された左脇リンパ節(左胸を飛ばしていきなりリンパにいったので、「すっ飛ばし再発」と勝手に命名しちゃおう)については、「やはり普通はそういうことはないんだけど。珍しいんだけど、でも今まで何人も診ている」とのこと(2000人は診てきただろうから、いるかもな、と夫)。私からの質問は三つ。降圧剤をARBに変えた方が良くないか? 足にかゆみやかぶれ、赤みが生じているので、ハイチオール出してくれます?そして、最近指がばね指?とかいうのになるというか、強張ることがあるように思うが、これは老化ですか、それとも薬の副作用?

ドクターの考えでは、ARBに変えることない、と。ま、私の説明不足もあるけど、まあいいや。今度血圧の主治医の意見を聞こう。二つ目と三つ目の質問は、どちらもたぶんTS-1の副作用だから、ピドキサール30mgを朝晩試しに飲んでみて、と。これは、ビタミンB6です。指の違和感については、老化か、それともキーボードの練習のしすぎ(と書くと嘘っぽく響くのは何故だろ)と思っていたら、どうやら副作用らしい。

それから、TS-1が効かなくなっても、別に効く薬があるからって。分子標的薬だと言っていた。そう言えば今年、日本でもようやく認可された薬があったはず。そのことかしらね。とにかく乳がんの治療は進歩しているから、と励まされる。私も、「一日でも長く生き延びれば、それだけ機会に恵まれるってことですよね」と応じた。

帰り道のいつものお店で、遅めのランチを一人で喜びとともに、しみじみ味わう。食後に頂いたジンジャーフロートもおいしかった。夜は夫が今日も異状なしだったお祝いに、ケーキを買って来てくれ、家族で祝う。


次回の受診は8月上旬なので、今日の血液検査の結果がオーケーなら、また2か月このまま普通に生活できます。すると、肺に影ありと言われて丸3年、間で再発もしているけど、この間丸3年、満足いく日常生活を送れたことになります。人間の生活ですから、がん以外のことだって色々あるわけだけでど、それでも、生きていることが楽しい日々です。主治医に、がんなのに慢性病みたいな感じで、元気に3年生きれるとは思いもしませんでした。先生のおかげです、と感謝しました。主治医に長生きしてもらわないとね。あ、夫にも。