秋を手に入れて

いつもは2カ月ごとに札幌乳腺外科で検診を受けているが、7月にちょっと肺の影が増えたので、先週術後丸4年を元気に迎えた喜びよりも、正直不安が勝りながら、昨日乳腺外科へ行って来た。地下鉄西18丁目駅で降り、15分程歩いて行く。いやいやまだまだ元気じゃん!と思いながら、一方では、エンドキサンの効果が見られなかったら、次の治療こそ苦しいものになるのでは、と心が揺れ動く。

検査は、胸部レントゲンと、鎖骨周辺と両脇、それに腹部のエコー検査。先々月の肺のCT検査では小さな影の数が増えているのが画像で認められたが、まだレントゲンに現れては来ていない。検査技師は、鎖骨周辺のエコー検査に随分と時間をかけていた。やっぱり大きくなってるのだろうか、ビクビク。

診察室に呼ばれて入ると、院長先生はまずは私の顔をしっかり見て、「何か変わったことはありませんか?」と。「いいえ、特に。あ、でも、疲れ過ぎたのか、股関節周辺が痛くなりました。もう治ったんですけど。骨転移に関わる腫瘍マーカーが上がっていたので、骨転移だったらいやだなあと思っていたところ」と私。
ドクターの説明では、腫瘍マーカーの変化は基準値以内で、基準値以内の変動は心配ない。数値が10くらいにならないと、骨転移を疑わなくていいみたい。よかった〜。

検査結果を見てそして触診をして、ドクターが言うには、首と脇のしこりはあるけれど、がんの動きはおとなしい、エンドキサンをまだ使っていこうとのことだった。エンドキサンとTS−1の相乗効果を期待しよう。


私は言った。「まさか4年間もこんなに元気で過ごせるとは思ってもみませんでした」ドクターは、何言ってるのという表情をしながら、「まだまだ行けますよ」と。でもその後すぐ、」「でもね、人間はいつ死ぬかわからないからね」と付け加えることを忘れない。そして私より幾つか年上のドクターは「私の方が先に死ぬかもしれないし」みたいに言うので、「先生、私より先に死なないでね」とお願いしておく。「最近、年を感じてねえ」と言われるので、「体操してね」(笑)ともお願いした。

前回の話の雰囲気では、エンドキサンじゃだめなのかしらと思っていたが、今のままホルモン剤抗がん剤(標準治療の量より少ない飲み方。TS−1とエンドキサンを隔日で)でよしということになったので、私は嬉しくてたまらない。「エンドキサンの副作用は全くといっていいほど、感じません」と言ったら、嬉しそうに「何も体に辛いものを選ぶことないでしょう?」と。そして、「でも、時には強く叩くことも必要ですよ。でも、短期間でね。スパイスのように使うんですよ。人生にもスパイスがあるように」とドクターは言った。今後、私にもそのような時は来るでしょうかと尋ねたら、来る、と。もちろん、私が望めばずっと今のような辛くない治療でもいいそうだけど。で、私は「その時その時で、先生のお薦めの治療をお願いしたいです」と伝えた。

最後に、寒くなるので風邪を引かないようにと言われる。エンドキサンも少量なので、インフルエンザ予防接種を受けるのは全く問題なしと言われる。

まだまだ行けそうです♪次回は、2カ月後。