取り越し苦労と思われようと


ああ今後の準備をしないと! だけど情報がないから困る。やっぱりセカンドオピニオンを受けようかな。N尾先生の相談室に行って。私は今のがんの主治医(以下ドクター)の腕を十分信頼はしているのだけど、自分でよく考えもしないでお任せすることは出来ない。ちゃんと話し合った上で今後の治療を決めたい。しかし話し合うには、こちらにある程度の予備知識があることが大事だと思う。最初の乳がんの手術の際は、乳がんの診断からセカンドオピニオンを経て今のドクターのところで手術するまで2ヶ月あったので、情報を集める時間があった。今度はどうだろう?1年半も経つと、ドクターも私の性格や考え方のクセがわかるのだろう。とにかく、私が先へ先へと心配(私にいわせれば、それは心配というよりも、抜かりない準備をしたいからなのだが)すると思うらしく、ドクターの言葉の端々に、「そんな心配しなくていいから」という言っているのが透けて見える。今回の細胞診にしたって、「念のためだから心配しないで」と言っていたが、それは、患者のストレスをわざわざ増大させたくないからだということくらい、私に想像できる。しかし、翌日には淡々と「やはり、がんでした」と。もし私が楽観的に受け止めていたら、事実がわかった時の落胆はもっとひどかっただろう。


これから受けるPETの結果も、ただ不安に思いながら待っているのはあまりにも無策だと思う。PETで他の臓器や骨にも転移していたら、リンパ節を取る手術はしないで、抗がん剤治療になるのだろうか? 異常がなければ、リンパ節だけ取る手術になるのだろうか? それは、私にとってどういう意味だろうか?ということを、考えておかないと。右のリンパ節がないことで、すでにQOLは少し下がっている。重いものは持てない。早い話が、キーボードを買って持ち歩くことはあきらめねばならなかった。重いものは夫や子どもたちに持ってもらわねばならない。手を使いすぎると、しびれているしう、動いていれば忘れているが、静かにしていると常に右脇には、締め付けられているような違和感があるのだ。



検査の結果が出てから考えればよい、とドクターも夫も思うだろう。そこが甘い(笑)。こちらがある程度考えておかなければ、結局ドクターの意見に従うことになるのだ、どこか腑に落ちないまま、不安を残したまま。それよりは、疑問や考えを伝えた上で、十分納得した上で決めたいの。



可能性1  このまま何もしない。それならどれくらい今のQOLのまま生けるだろう?1年は無理なのだろうか?

可能性2  手術してリンパ節を取り、その部分を放射線治療? ホルモン療法で別の薬剤?


可能性3  PETで他にもがんが見つかった場合、リンパ節を取らず 抗がん剤治療に進む?


抗がん剤については、また疑問が生じていて、今は、受けたくない気持ちが強くなっている。実は50歳以上の乳がん患者には余り延命効果がないということが、先日買った本に出ていたのだ。そんなに効果がないのなら、苦しい治療プラス免疫力の低下をしてまで、何の意味があろう。今のQOLが余りに良いので、これが下がるのがイヤなんだよね。でもこの本、初版が3、4年前なので、情報が古いかもしれない。乳がん抗がん剤も日進月歩だと聞くから、この本のデータがどれくらい当たっているかは、疑問だけど。でも、抗がん剤はもうファーストチョイスではない、というのは、そうだろうなあと思う。

へたすりゃ20年生きるかも、と放射線の主治医に言われて嬉しい夢を一時見させてもらったのかもしれない。がんが見つかった時点で、転移していたのに、1年半も、リンパ節のこと以外は全く普通の(血中のエストロゲン濃度が結局十分下がらなかったから、不定愁訴がなくて元気なのか?、だから喜ばしいことじゃないのか?という疑問もあるけど)楽しい時間をたくさん過ごせただけでも、ありがたい話なのだから。肝転移とかしていたら、あれから数ヶ月の命だったかもしれない。元々、あの時点でなくなるはずだった命だから、今生きているのはオマケなのかもしれない。そんなふうにも思えて来る。


「明日は『ま・どんな?』」の会だよ、来れる?」(一応マドンナの会ということになっているが 爆)というメールが友人から来た。子どもの小学校時代のおかあさん同士5人で2ヶ月に1度会おうということになっているが、私はいつも他の予定と重なり、常にサボりっぱなし。でも、明日は行こうかな。今の私の気分じゃ、まどんなじゃなくて、牽かれていく牛だけど。ドナドナの会と呼びたいくらいだけど。